『2022年度コロナ・物価高騰対応支援枠〈随時・4次〉』については、12月16日までに申請があった14団体について外部委員による審査会議による審査を行い、JANPIAの理事会を経て6団体6事業の内定を決定しました。資金分配団体名とその事業名、事業概要を紹介します!
これらの団体は準備が整い次第、「実行団体の公募」を開始します。ご注目ください。
2022年度コロナ・物価高騰対応支援枠〈随時・4次〉
■一般社団法人 さが・こども未来応援プロジェクト実行委員会
【事業名】
「ごちそうさま」をきっかけにした困難を抱えた子育て家庭の支援事業
~佐賀の4つのエリアに地域共生社会のハブとなる「食」をテーマにした拠点を作る~
【事業概要】
■対象世帯
①顕在している家庭
すで学習支援や子ども食堂、宅食などをおこなっている団体やスクールソーシャルワーカーなど専門機関とつながっている家庭
①-1物資の支援:食材の提供や生活必需品の提供によって生活を整えるきっかけを届ける
①-2ソーシャルワーク:定期的に食をきっかけに関係構築を行い、継続的な声掛けや必要な情報提供などを行い、課題を言語化し必要な支援へつなげる
①-3居場所につなぐ:居場所がない家庭には、地域の居場所につなぐ
②潜在している家庭
②-1潜在家庭とつながりを作る:「孤立」している家庭に「食」をきっかけに地域の関係者(行政や保育園、学校、無料学習塾など)との連携し、つながりを作る
②-2物資の支援:食材の提供や生活必需品の継続的な提供によって生活を整えるきっかけを届ける ③-3ソーシャルワーク:物資支援を通じて継続的な声掛け・見守りを行う
■対象団体
佐賀県を4つのブロックに分けエリア内に地域共生社会のハブ機能を担う拠点作りにつながるよう、3つの観点で団体の特性を鑑みて、資金とノウハウを提供する
1)潜在している困窮世帯とつながる力を持っている→行政や学校などとの連携できる団体
2)支援につなげるソーシャルワークの力を持った団体
3)社会につなげる→居場所機能を持った団体
■活動内容
【活動その1】物資の支援
①-1、②-2、②-3の3つの活動を実行団体が行うために物資の支援を行う
【活動その2】実行団体の伴走支援
1潜在家庭とつながるためのノフハウや、ソーシャルワークの方法を伝える。
【活動その3】地域共生社会につなげる
4つのエリア内の支援力の強化と佐賀県内のエリアを超えた団体同士のネットワークの構築につなげる活動を行う
【活動対象地域】
佐賀県
■特定非営利活動法人 困窮者支援ネットワーク
【事業名】
沖縄の子ども達の命を守る支援事業
【事業概要】
各実行団体が学習支援を伴う最低週5日の運営ができるように、活動場所の賃料、運営に係る人件費等を含めて資金援助を行い、1年間安定して事業運営ができるようにする。長期的には資金面を含めて自立できるように、組織運営、経理、人材育成についての伴走支援をおこない、各実行団体の組織基盤強化、環境整備支援を行う。
【活動対象地域】
沖縄県
■一般財団法人 中部圏地域創造ファンド
【事業名】
生活困窮世帯や社会的孤立者への支援
~地域社会のソフトインフラを目指す~
【事業概要】
●2020年度はオンライン支援の普及、2021年度は支援対象者ニーズに応え一層支援対象者に寄りそった活動に注力してきた。
●2022年度は社会課題が輻輳化し一人が抱え込む課題が増加していることに鑑み、過年度の活動に加えて、地域社会(行政、地元団体、NPO、企業、大学)との連携を強化しながら活動を展開し、実行団体が地域社会にとって必要な存在(地域社会のソフトインフラ)と認知されるための環境整備を進める。
●なお、[a]衣食住については、これまで対応不十分であった≪衣≫支援の促進、[b]寄り添い型相談については、高まる相談人材ニーズへの対応、[c]就労については、企業や商工会との連携も強め、個人の実情に応じたオーダーメイド型の就職斡旋の促進に注力する。
【活動対象地域】
中部圏(愛知、岐阜、三重、静岡、長野)
■認定特定非営利活動法人 D×P
〈コンソーシアム申請〉
・READYFOR株式会社
【事業名】
孤立孤独/生活苦を抱える若者への緊急支援事業
~新たなアウトリーチ手法の活用で、「受援力」の壁を超える~
【事業概要】
これまで支援を受けてこなかった層が、受援体験を得て、今後、より「助けて」の声を上げやすい状態となる(受援力を高める)ことを目指します。
【本事業が想定する事業内容】
・経済的困窮を抱える若者への支援(食糧支援・物資の送付・シェルター保護など)
・孤立孤独を抱える若者への相談や居場所支援(オンライン相談窓口、居場所、シェアハウスの提供など)
・生活状況に悩みを抱える若者への支援(妊娠葛藤相談・ヤングケアラー支援など)
【対象とする団体】
※上記に該当するような若者層への支援に既に取り組んだ実績がある
※若者層の生活スタイルや利用ツールに配慮した新規受益者の開拓(アウトリーチ)に取り組む意思がある
※新規受益者が増加した場合にも、適切に対応する体制が構築できる
【具体的な活動】
本事業の事業期間は2023年6月~24年3月を予定します。
活動を、時期により「準備」「実行」の2つのフェーズに分けることで、多くの対象者へ効率的に支援を実施します。
準備フェーズ(2023年6月~7月めど)
▼緊急支援の実施に必要な対応体制の整備(新規受益者の増加を想定)
例)支援用の食物の仕入れ量の調整、人員の雇用・増員など
▼新規受益者の開拓(アウトリーチ)活動の準備
例)新規に呼びかける層の対象像(ペルソナ)の設定、インサイト分析、発信手法の選定など
実行フェーズ(2023年8月~24年3月)
▼緊急支援の実施、新規受益者への相談、他の支援窓口への連携
▼新規受益者の開拓(アウトリーチ)活動の実施、成果データの分析によるPDCAサイクルの運用
【活動対象地域】
全国
■公益財団法人 長野県みらい基金
〈コンソーシアム申請〉
・社会福祉法人 長野県社会福祉協議会
・認定NPO法人 フードバンク信州
【事業名】
アウトリーチを主体とした多様な課題を抱えた家庭・個人への支援事業
~「見えない、届かない」から「つながり、支える」支援の仕組みづくりへ~
【事業概要】
物資支援における大きなコストとなる配送費を軽減し、かつ、リスクキャッチ、支援の緒づくりとして配送の仕組みづくり=既に配送のインフラを有しているプロパン、灯油配送業者。ガスメーター検査等の業者等との個人情報に配慮した連携のトライアル、構築をしていく。
支援内容は対象家庭の困難度やその内容に合わせ、消耗品のみならず、最低限必要な耐久消費財、防寒具や衣料、什器、改修費など決定過程、基準を明確にした上で行う。その場合の費用は関連企業、業者等の寄付、あるいはそれに準じる企業の社会貢献を誘引して行う。
・ひとり親家庭、失業、バイトも含めた労働時間縮小等による収入減少などの困窮家庭、困窮者への安定的な食料、生活物資の支援
・寒冷地での灯油、電気代等の使用増加、水光熱費高騰、移動等の支援、断熱改修等の支援
・保育園入園、進級、進学、新規、再就労時の支援(学用品、衣類等の支援)
・フードバンクにおける生活支援物資配送の民間協働における低コスト化
・安心、安定した生活支援物資の供給ネットワーク構築
【活動対象地域】
長野県
■有限責任事業組合 まちとしごと総合研究所
【コンソーシアム申請】 ・公益財団法人 京都地域創造基金
【事業名】
京都の若者へ寄り添うアプローチによる生きる基盤支援事業
【事業概要】
当研究所が21年度より実施した緊急枠では、実行団体によりワンルームとシェアハウスとの連動による段階的な生活力やコミュニケーションの向上や、カフェや子ども食堂的な居場所とシェルター事業との連携など、複合的なアプローチが展開された。基盤喪失やそれに類する状況に置かれた若者は、コロナ禍以前より困難を抱えていたものが、コロナ禍や原油高、物価高騰などによる経済的、社会的な影響を受け、困難の複合性が増すことで基盤を一人で支えきれなくなった状況が改めて確認された。
若者が安心できる居場所や居住が提供されることをベースとして、①SNSや販売などを通した対面アウトリーチ、②制度・支援を躊躇する若者のメンタリティや、いわゆるグレーゾーンなどの特性を理解した個別支援や医療機関への同行支援、③生活力などの課題から単身での生活再建の難しさに寄り添う生活力向上支援、④共同生活や他者との交流などを通じた社会性を育む環境づくり、⑤制度・施設の利用、就学・就労に向けた訓練や機会提供など、若者の個別状況に対応した柔軟な出口支援などを個別若者の置かれた状況やフェーズによって、複合的に組み合わせた支援が求められていると考えている。
このようなアプローチを先行的に実施した実行団体のノウハウや経験からの学びを新たな実行団体へ提供し、京都を拠点としている当研究所のネットワークを活かしながら資金的・非資金的支援を展開することで、若者層を対象とした複合的なアプローチを京都への展開、落とし込みを目指す。
【活動対象地域】
京都府(若者の行動圏として一部府外を入れる場合も対象とする)
■特定非営利活動法人 Learning for All
〈コンソーシアム申請〉
・READYFOR株式会社
【事業名】
コロナ物価高で増える「虐待」を防ぐ 緊急居場所支援事業
~「事後対策」から「未然予防」へ、対策のフェーズを変える~
【事業概要】
居場所では、下記のような包括的な支援が行われることを想定します。
ーー
・基本的な生活習慣の形成サポート(片付けや手洗い、日用品の使い方等)
・食事の提供
・宿題の見守りなどの学習支援
・体験学習等の課外活動の提供
・養育環境に不安があるこどもの保護者に対する相談対応
ーー
【対象となる団体像】
①既に居場所支援事業を行っている団体
②こども支援の実績があり、新たに居場所事業の開始に意欲を持つ団体
※審査の際には、下記の点を評価します
・緊急に支援を開始できる体制があるか
例:既に居場所を開設している事業者のキャパアップ(定員増や新規の対象者の受け入れ)事業など ・養育環境に不安を抱える家庭と接続できる体制(こどもの見守りに関わる地域組織との日常的な連携)があるか
例:行政事業の受託経験、要保護児童対策地域協議会への参加、教育機関や町内会・民生委員等との連携など
【本事業のポイント】
<非資金的支援の充実>
・幹事団体Learning for All(LFA)は、本事業に類する居場所を全国で運営しており、虐待予防を目的とした支援のノウハウを活かした伴走支援を行います
・構成団体READYFOR(RF)は、休眠預金事業の運営経験を活かし、事業のプロジェクトマネジメントや団体のガバナンス構築に関する伴走支援を行います
<法定事業への接続支援(出口戦略)>
・こども居場所事業に関しては改正児童福祉法(R3年度成立)により、R6年度以降の法定事業化が決まっています。その受託による事業継続を視野に入れた、行政連携等の支援を行います
【活動対象地域】
全国