【事業情報】鳥取クリエイティブプラットフォーム構築事業・鳥取藝住実行委員会

【事業情報】鳥取クリエイティブプラットフォーム構築事業・鳥取藝住実行委員会

【2021年度通常枠<第1回>・実行団体・草の根活動支援事業・地域ブロック】鳥取藝住実行委員会/鳥取クリエイティブプラットフォーム構築事業/資金分配団体:特定非営利活動法人 ひろしまNPOセンター


事業概要

(解決する課題の前提)
世界は課題であふれている。近代科学の発展により、人々が暮らしていくのに必要なエネルギー・食料・物資を、多くの人々が効率的に手に入れられるようになっているはずだが、一部の人々にとってはまだそれが困難であったり、利害の対立する人々の間での対立・戦争は絶えることがなく、生命を脅かすウィルスの蔓延や気候変動など、心配ごとを挙げればきりがない。 地域に目を転じると、他国で起きているような武力紛争こそ起きていないものの、少子高齢化、人口減少によって活力が失われ、昨今の新型コロナウィルス感染症の蔓延がそれに追い打ちをかけ ている、ように見える。
鳥取は、人口減少・過疎化の先進地域であり、一般的に言えば、それらの課題も深刻であることは否めない。しかし、ここでの日々の暮らしとその未來は、それほど悲観すべきものではないのではないか。
そのことを気づかせてくれたのが、 2014 年・ 2015 年に鳥取県内各地で開催された「鳥取藝住祭」であった。そこでは、各地域の市民たちが、地域内外のアーティスト(芸術家)との交流を通して地域の価値に気づき、暮らしの中にアート(芸術)が得意とする創造的視点を取り入れることで豊かに暮らすことができること(これまでも実はそうしてきていた)を確信し、新たな営みも生まれ、育っている。
鳥取藝住祭は、 2015 年度で終了したが、これに参加した団体(プロジェクト)が継続して交流を続け、地域の創造的な取り組みを進化・展開させるプラットフォームとして組織したのが、本事業申請団体の「鳥取藝住実行委員会」である。同実行委員会では、定期的な情報交換の場を設けると共に、ウェブマガジン「 totto 」の運営を通じ、創造的な取組の紹介と切磋琢磨を試みている。
そんな中、鳥取県は、長年の懸案であった県立美術館(博物館から独立させる)を鳥取県中部の倉吉市に整備することを決め、 2025(令和7)年春の開館に向けて準備を加速させている。言うまでもなく、美術館は美術をはじめとするアートの重要な拠点である。しかも、整備予定地の倉吉パークスクエアには、同じく県立の劇場施設である倉吉未來中心のほか、なしっこ館や倉吉市立図書館などの文化施設が集積する知の拠点であ
り、ここがアートを媒介とした創造性の涵養・醸成に大きな役割を果たすものと期待される。
本事業は、鳥取藝住祭での気づきを基に、その後の5年あまりで継続・新生・展開してきた各地の取り組みを持続可能 なものとし、県立美術館整備も一つの契機として、創造的な取り組みがさらに鳥取県内各地で多様に展開・発展させるために実施するものである。

(本事業で取り組む課題)
前述したように、アートを媒介とすることで、地域で暮らす人々が足元や自身の魅力や創造に気づくことができ、生活を豊かにしていくことが可能であることが見えてきている。このように、人々が自信と活力を取り戻すことで、その他の様々な地域課題の解決に向かう意欲と力を取り戻していくことこそが必要なのではないかと考える。
鳥取藝住祭は、このことに気づく一つのきっ かけとはなったが、これを展開すべく活動している鳥取藝住実行委員会は基本的にボランティアベースの活動となっており、各団体のイベントの紹介やレポートに留まるなど、様々な限界・課題に直面している。
行政としては、鳥取藝住祭の所管であった鳥取県・文化政策課が、同事業終了後もアートを活かした地域活性化のための補助金などで団体を支援しているが、団体同士を結び付け、あるいは新たな取り組みの芽を見出して支援するという機能までは果たせていないのが現状である。県立美術館整備局は、文化政策が所属する知事部局ではなく、教育委員会の所管であり、また、当面は施設本体の建築(ハード面)に注力しており、県民の創造性を育むという視点での事業内容の構想に関しては、これから本格的に着手しようという段階のようである。

以上を踏まえた上で、当面取り組むべき課題は、これまでの活動の蓄積・成果を踏まえた上で、各プロジェクト自身がステップアップを目指すことができるように団体を支援していくことと考えられる。具体的には、以下のような点での支援が求められている。
・活動のアーカイブ(記録集)の作成
・成果を適切に評価し、新たな事業展開を構想できる人材の確保
・活動の意義を対外的に広報して支援者・協力者を増やす広報力・コミュニケーション力の育成
・活動を継続するための資金調達
各団体が苦労をして活動を続けていても、その活動の本来の魅力や意義が対外的に十分に伝わらなければ、活動継続のための資金調達もままならず、したがって中長期の取組の継続が必要となる創造性の涵養という目的が達成されないままに、活動が停滞してしまう。

そこで、本事業では、
①既存の団体を支援するための拠点と体制を整え、
②一定の活動実績のある団体のアーカイブ作成を支援し、
③それを踏まえて活動の意義を対外的にアピールする広報媒体を確立し、
④活動を継続・発展させるための資金調達を試みる。
以上のような展開で、鳥取の創造的団体の活動を支援する仕組みを試行する。
そして、あわせて、この中間支援的活動自体が持続的なものとなるような組織(鳥取クリエイティブプラットフォーム(仮称)の立ち上げを目指す。

対象地域

鳥取県内各所:鳥取市・八頭町、倉吉市、米子市・大山町 等

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【準備中】

資金分配団体

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