【事業情報】大人も子供も学んで楽しい!三段峡ビジターセンター設置事業・三段峡-太田川流域研究会

【事業情報】大人も子供も学んで楽しい!三段峡ビジターセンター設置事業・三段峡-太田川流域研究会

【2021年度通常枠<第1回>・実行団体・草の根活動支援事業・地域ブロック】 特定非営利活動法人三段峡-太田川流域研究会/大人も子供も学んで楽しい!三段峡ビジターセンター設置事業/資金分配団体:特定非営利活動法人 ひろしまNPOセンター


事業概要

・中山間地域の課題と私たちの取り組みの目的
「中山間地域の止まらない人口減少」を問題とすると、その原因は「中山間地域の価値の喪失」と私たちは考えています。中山間地域は都市部にエネルギーや食糧などを供給する必要な存在でした。 1950 年代から、石油輸入量の増加と安芸太田町の人口減少が始まります。石油の輸入により産業構造が変化し、中山間地域は生産の場としての価値を失っていったのです。この原因の解決には、中山間地域の新たな価値の創造が必要です。私たちは、豊かな自然や文化・歴史を有する中山間地域を「体験と学びの場」と して位置付け、三段峡をモデルケースに「太田川流域の環境を担う人材を育てる場所になる」という新しい価値の付与を目指します。

・なぜ私たちは人材育成に取り組むのか
地球温暖化や生物多様性の危機、環境に対する取り組みの重要性はこれまでにない程に増しています。しかし、自然から学ぶ機会は減少傾向にあります。自然体験は教育面の重要性もさることながら、中山間地域への関心や理解の醸成としても効果的です。 加えて、身近な地域での自然体験は、地球規模の環境問題を自分事として考える基盤にもなります。私たちは人材の育成により中山 間地域価値の創出に関わる人を増やます。将来的により多様な解決策と、多く人がかかわるアプローチにより、大きな力なると考えています。私たちは活動の実績として環境教育活動に強みがあり、 SDGs の流行など人々の環境問題への関心の高まりも相まって確かな手ごたえを感じています。

・目指す姿と中山間地域を担う生業とは私たちは、⑴地域の価値を向上させる、⑵地域の魅力を伝える、⑶地域の関係人口やファンを増やす、以上の3つをコミットメントする活動を「中山間地域を担う」と定義しました。そこで、本事業により、太田川流域の環境を 担う人材育成を目的に生業を確立させます。広島の発展に大きく寄与してきた太田川上流にある三段峡に「自然の知識や技術を学ぶ場」、「自然を大切に想う人が集まり学び合う場」としての魅力を付加し、都市と中山間地域の持続可能かつ、新たな関係づくりを推進します。取り組みを続け仲間が増えるほど、地域の魅力を高める生業が確立し、さらに中山間地域の魅力が増していく姿を目指しています。

・実施する活動
目指す姿の実現のために、本事業で三段峡が自然を体験する場、自然とかかわる場、何度も来たくなる場にする拠点のビジターセンター設置・運営に取り組みます。三段峡正面口にある遊休施設をリノベーションし、三段峡の自然や文化・歴史の展示解説、ツアーや自然塾の実施、三段峡についての講座、ボランティア活動の充実、商品の販売、などの拠点としてビジターセンターを設置します。現在の活動のボトルネックである「持続的な活動のための拠点がない」を解消するとともに、強みである寄付の獲得や環境教育事業を伸ばし、弱みである事業収入の少なさを解決します。そして広島大学中坪研究室を中心とした「広大さんけん部」と協働でビジターセンターの博物館展示を充実させ(図1)、無印 良品広島事業
部などの多様なパートナーと共に中山間地域の価値の創出に取り組みます。令和元年ひろしま里山グッドアワード(広島県)や RCC ラブ・グリーン賞(中国放送)の受賞など成果が認められてきた私たちの取り組みを、本事業によって「拠点」を作ることで更に発展させていきます。

・持続性について
私たちの強みは、寄付(今年度424 万円)が県内の環境団体で最も多い点です。そして環境教育事業の収入が 6 倍と大きく伸びる点です。本事業によりこの 2 点がさらに増強されると予想でき、団体の特性を活かした方法で持続性を担保したいと考えています。また、ビジターセンター設置によりツアー販売や物産の売り上げが加わります。事業最終年には、三段峡名物のトチモチの継承の取り組みとカフェ機能増設に向けた市場のニーズ調査に着手します。トチモチは年商 500 万円程ありますが、事業者の高齢化により継続が難しくなっています。県内でもトチモ チを販売するところは他になく ¹、県の食文化継承としても重要と考えています。ランニングコストに関しては、家賃は5 年間無償提供され、その後は売り上げに
応じた家賃を話し合い設定します。水道は井戸水のため無料、トイレは併設する三段峡ホテルの施設を利用するため追加経費がかかりません。
残るランニングコストとしては照明の電気代が主になりますが、改装でLED ライトへ変更しコストを削減します。また平日は事務職員がワークスペースと兼ねて在中するため、繁忙期や土日はアルバイト職員を配置するとしても組織運営上大きな負担は生じません 。

・最後に
本事業のテーマである「中山間地域を担う生業つくり」を通じて、「中山間地域の価値の喪失」に正面から向き合い、三段峡が太田川流域の環境を担う人材を育てる場所になるべく取り組みます。また本事業により自団体の事業収入を増加させ、組織基盤を強くして、課題達成のために持続的に取り組みます。

対象地域

広島県安芸太田町

休眠預金助成システム情報 ※外部リンク

【準備中】

資金分配団体

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