実行団体の累計数、1000に到達!!
一般財団法人日本民間公益活動連携機構(JANPIA)は2016年12月に成立、2018年に施行された「休眠預金等活用法」における指定活用団体に2019年1月に指定され、2019年度より社会の諸課題の解決を目指す「休眠預金等活用制度に基づく資金分配団体の公募」を実施し助成事業を行っています。
以降、毎年公募を実施し、2023年7月にはJANPIAにより選定された資金分配団体からの助成を受けて民間公益活動を行う団体(実行団体)の累計数が1,000に到達いたしました。
この記事では、これまで提出を受けた「事業完了報告書」等の書類から、実行団体の皆さんの「事業概要」や「助成を受けてのコメント」の一部をご紹介いたします。
実行団体の皆さんの「助成を受けてのコメント」
■全国再非行防止ネットワーク協議会(愛知県名古屋市、代表 高坂朝人)
■事業内容
罪を犯した少年が生き直しできる社会的居場所の選択肢を増やすため、県域を越えた支援の枠組みづくりと、その受け皿となる自立準備ホームの全国的ネットワークを構築する。連携の核となる協議会を設立し、団体間の共有を図る勉強会やシンポジウムを通して、支援の質の向上と強化も行う。
■助成を受けてのコメント
・全国での体制整備は、全国に拡散している事業所との連絡調整、意思疎通、活動展開に関して、当助成⾦においてコロナ禍に対応する関連機器等の整備やハイブリットによる勉強会の開催も試⾏することができました。3年目に全国組織(日本自立準備ホーム協議会)が始動できたことは、今後の事業展開に向け、⼤きな弾みとなっており、ご指導ご⽀援に感謝いたします。
・罪を犯した人に対する制度やシステムは、まだまだ他の社会課題と比べると少なく、民間団体が取り組もうと思っても資金を得られる仕組みがほとんどない状況です。今回の休眠預金を活用した助成を受けることができて助かっていますし、本当に必要だと思う活動を継続できることに大きな希望を感じています。
[webサイト] https://nichijyunkyo.com/(日本自立準備ホーム協議会)
[資金分配団体]更生保護法人 日本更生保護協会〈2019年通常枠〉
タッグを組んでサポート。非行少年の「生き直し」|全国再非行防止ネットワーク協議会 高坂朝人さん×評論家 荻上チキさん【聞き手】 | 休眠預金活用事業サイト
https://kyuminyokin.info/articles/566非行少年が社会復帰をしようとしても、様々な理由で再び犯罪に手を染めてしまう例は少なくはありません。2019年度通常枠〈資金分配団体:更生保護法人 日本更生保護協会〉の実行団体として、少年院出院後に地元を離れてやり直したいと考える少年・少女の社会復帰と社会自立の支援をしているのが、『全国再非行防止ネットワーク協議会』です。 今回は、全国再非行防止ネットワーク協議会代表・高坂朝人さんに、非行少年を取り巻く状況や彼らへのサポートの現状、そして休眠預金活用によって実現した活動内容や思いを、評論家でラジオパーソナリティーでもある荻上チキさんが伺いました。その様子をレポートします。
■保見団地プロジェクト(愛知県豊田市、構成団体:県営保見自治区・ NPOトルシーダ・中京大学・外国人との共生を考える会・愛知県県営住宅自治会連絡協議会)
■事業内容
古くからの住民の減少と高齢化が進む一方、ブラジルやペルー等の人々の入居率が高まっている保見団地において、言葉や文化・習慣の違いから生じるさまざまな問題を解決し、保見団地を“多文化多様性が輝く場”にすることを目指す。アートによる交流、子育て支援、高齢者支援の他、生活や自治活動に関わる情報を住民に届ける多言語情報発信等、多角的な活動を行う。
■助成を受けてのコメント
休眠預金を活用して市民活動への助成を行う「NPOによる協働・連携構築事業」の公募を知り、公募要領の「チームを組んで申請すること」がきっかけとなり、現在の5団体(県営保見自治区・ NPOトルシーダ・中京大学・外国人との共生を考える会・愛知県県営住宅自治会連絡協議会)での「保見団地プロジェクト」が発足しました。保見団地プロジェクトが実践される中で、様々な活動との出会いを経て、保見団地をより豊かな場所にしていこうという機運が高まっています。
[ 資金分配団体]一般財団法人 中部圏地域創造ファンド〈2019年通常枠〉
地域の人たちの思いをTrial and error で形に。 複数の団体のチーム・アプローチによるまちづくり。|保見団地プロジェクト | 休眠預金活用事業サイト
https://kyuminyokin.info/articles/1194保見団地は小高い丘陵地帯に広がるマンモス団地。一時期は10,000人を超える住民を擁していたそうですが、他地域の団地と同様に住民の減少と高齢化が進んでいます。一方、1980年代後半から近隣の自動車製造企業等の企業に働きに来たにブラジルやペルー等の人々の入居率が高まってきています。 その中で生じたのが、日本人と外国人との間で起こる、言葉や文化・習慣の違いからのさまざまな問題です。その1つ1つの問題の解決めざし、日本人も外国人もそこに暮らす者同士として共生し、保見団地を“多文化多様性が輝く場”にするために立ち上がった休眠預金を活用した事業『保見団地プロジェクト』(資金分配団体:一般財団法人中部圏地域創造ファンド)を取材しました。
■一般社団法人 Teco(福島県いわき市、代表理事 小沼満貴)
福島県いわき市において、河川の氾濫により被害を受けた在宅避難者や復興公営住宅の入居者への個別ケアや、被災者の孤立防止に向けたコミュニティスペースの運営等を行う。
■ 助成を受けてのコメント
水害によって目の前に困っている方々がいる状態で、Tecoとして早く活動を始められたのは、今回の助成がとても充実していたからです。長期にわたって活動に集中できたため関われた方や携われたことがたくさんありました。
[webサイト]https://tecojapan.wordpress.com/
[資金分配団体]一般社団法人 RCF〈2019年度通常枠〉
水害に遭った地域を、つなぎ直す。Tecoが見つけたコミュニティ活動の役割 | 休眠預金活用事業サイト
https://kyuminyokin.info/articles/5192019年、台風による水害に遭った福島県いわき市。地域を形づくっていたはずのコミュニティは一気に薄まっていました。「コロナ禍の前から、この地域はずっと自粛状態だったんです」と語られるとおり、失われた日常は未だに戻ってきていません。 そのような状況で、コミュニティサロンの活動を通じて地域をつなぎ直すハブとなっているのが一般社団法人Teco(てこ)です。資金分配団体である一般社団法人RCFの採択事業として、水害を機にサロン活動を始め、場づくりから地域の新たな可能性を生み出しています。そんなTecoを動かす原動力は、どこにあるのでしょうか。 ※この記事には2019年の台風19号によっていわき市内で発生した水害の写真が含まれています。
■特定非営利活動法人グッド・エイジング・エールズ(東京都渋谷区、代表 松中権)
オンライン・オフラインでのLGBT中⾼齢者⽀援を行う。 住まい・居場所喪失及び失業等の⽣活困難向け相談窓⼝の開設、2020年10⽉に都内開設のLGBT総合的⽀援センター『プライドハウス東京レガシー』でのヒアリング調査に関連する業務やコミュニティカフェの運営等を行う。
■助成を受けてのコメント
緊急助成をしていただき感謝しています。センターを⽴ち上げ時から体制を整備するにあたり毎⽉の進捗報告の際などには、アドバイスや励ましをしていただくなど伴⾛型の⽀援を、⼼強く感じました。会計事務についても丁寧にご指導いただいたことは、事務執⾏の⼒をつける事にもなりました。
[webサイト]https://goodagingyells.net/
[資金分配団体]READYFOR株式会社〈2020年度新型コロナウィルス対応緊急支援助成〉
世界でいちばんカラフルな場所を目指して!| グッド・エイジング・エールズ 松中権さん × エッセイスト 小島慶子さん【聞き手】 | 休眠預金活用事業サイト
https://kyuminyokin.info/articles/4732020年秋、東京都新宿区にオープンした『プライドハウス東京レガシー』は、日本初となる常設の大型総合LGBTQセンターです。「プライドハウス東京」コンソーシアムの事務局であり、本施設の運営を担うのは『特定非営利活動法人 グッド・エイジング・エールズ』。2つの資金分配団体「特定非営利活動法人 エティック(2019年度通常枠)」「READYFOR株式会社(2020年度緊急支援枠)」の実行団体として休眠預金を活用し ています。 今回は、グッド・エイジング・エールズ代表の松中権さんに、元アナウンサーでエッセイストの小島慶子さんがLGBTQを取り巻く環境や休眠預金を活用した事業の取り組みなどについてお話を伺った様子をレポートします。